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第16回 宮田 秀明 氏


主題: ニッポンチャレンジ2000

講師: 宮田 秀明 氏

東京大学大学院工学系研究科環境海洋工学専攻教授

開催日時: 2000年6月24日(土曜日)13:00〜17:00


開催場所: 東京・夢の島マリーナ会議室


参加者: 総勢35名





前半は組織的なお話を中心にしてニッポンチャレンジ2000の概要を講演していただきました。その要旨は、一口で言えば:

1.ニッポンチャレンジ2000は組織的に完全ではなかった。重要な部分でミスキャストがあった。

2.技術的には成功であった。

という2点に集約されるようでした。





後半は聴講者からの質問に沿ってお答えをいただく形で進みました。以下かいつまんで紹介いたします。

Q 造船関係の研究が,最も進んでいるのは何処の国ですか?
A 日本、そろそろ韓国というところでしょうか

Q 他の組織のやり方、プロジェクトマネージメントの仕方で、参考になったのはどんな事があるでしょうか?ヨットやレースの世界だけでなく、日本が学ぶべきプロジェクト管理の方法には、どんなものがあるのでしょうか?総合力を発揮する為には、何をすれば良いのでしょうか?単に言葉や文化の違いだけなのでしょうか?
A 今回のプロジェクトではレース中のマネージメントがいまいちでした

Q カヌーボディの線図については、水上部分も含めて多くの洗練が重ねられてきたように思いますが、今後さらに改良の可能性があるとすればどんな方向でしょうか?
A 波浪中抵抗増加

Q Helm balance と関連するが closehauled 時の最適舵角は IACC艇ではいかほどか
A 6度。IACC艇の現実では5度ぐらい

Q Pitching によるセールフォースの変化量は計算できるか。
A 今まではやっていません。今年から始める予定です。

Q CFDソフトは完全独自開発ですか。手法は流体解析では一般的な直交差分法なのでしょうか。またセールのCFDはどのように行うのでしょうか。
A 完全独自開発です。CFDというのは、タンクテストの結果をベースに、そこからの相対関係を探るのに有効です。

Q 先生の書かれた「アメリカズ・カップ」の中に、ACボートはハルとアペンデージには「複雑な干渉がなく、最適設計はそれぞれ独立であってよい。」とあるが、それはどういうことですか。またなぜですか。素人目には2つの間には間違いなく相性が有り、組み合わせによりかなりの性能差が出るように思えるのですが。 
A 干渉はもちろんあります。他のヨットに比べると干渉は少ないという意味です。







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