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第19回 「たか」号


主題: 「たか」号の遭難

及び  「転覆のメカニズム」

講師: 佐野三治 氏

及び  林賢之輔 氏

開催日時: 2002年3月9日(土曜日)13:00〜17:00


開催場所: 東京・夢の島マリーナ会議室


参加者:  総勢44名




写真は全て: 小林寛 氏


あの大事故で、「たか」が転覆沈没したのは1991年12月29日夜、「マリンマリン」 が転覆沈没したのは1991年12月30日未明。ラフト上の佐野三治さんが発見救助され たのが1992年の1月25日。今からちょうど10年前のことです。

我々はあの事故のあともいまだに外洋ヨットであちこちと出向いています。そ して現在もこうして生きています。生き長らえてきたこの幸運を意識しつつ、その 裏側にある事故の可能性に対して常に神経を尖らせているというのが、 普通のセーラーではないでしょうか。

転覆とか沈没などめったにあることではありません。その種の事故に遭遇するとい うことであれば、ほとんどの人にとってそれは初めての体験となるはずです。何事 によらず初めてというのはショックが大きいもので、ましてや生きるか死ぬかの状 況となれば、パニックにならないのが不思議なくらいです。佐野さんの生のお話を 聞き、事故の体験を千にひとつでも我が物とできれば、万一そういう状態に遭遇し ても、心の準備が、、、少しはできるのではないでしょうか。

佐野さんには、「たか」号47フィートの原寸図面上で語っていただきました。 クルー間のやりとり、艇内の距離感、水中行動の様子、 艇が起き上がる時の臨場感、 デッキ上のラフトに全員が思わず入ってしまうあのシーン、ラフト内の窮屈さ、 鳥を捕らえる時の動き、などなど現実の本物のご本人の様子が実演されました。 おかげさまであの事故の全容を、微に入り細にわたり、 自分の目でしっかりと確認することができました。

併せて林賢之輔氏に講演「転覆のメカニズム」をお願いしました。佐野さんの 「実際」のあと、科学的視点からこの転覆・沈没について語っていただきました。

当日、幸運にも野本謙作氏が参加されました。氏は事故後の調査研究、訴訟等で この事件に深くかかわってこられました。前出両氏のまとめとして、 お話を伺いました。



「たか」号原寸図面作成協力:冨永文彦氏



お便り1


大橋様

第19回「ヨットの科学」勉強会、とても参考になりました。ありがとうございまし た。 とても貴重なご経験、とはいえ、私だったら思い出したくもないとするであろう、と てもつらい話をしていただいた佐野さん、説明が省略されやすいヨットの構造の話を 理論的にわかりやすく説明をしていただいた、野本先生と林先生、いざと言う時のた めに誰も経験したくない話をできるだけより身近に感じられるようご準備いただいた 大橋さん始めスタッフの方々、本当にどうもありがとうございました。

皆様にお礼を申し上げたかったのですが、タイミングが合わず、また時間も限られて おりましたので、存じ上げていた林先生のみに挨拶をさせていただき失礼致しました が、どうしてもお礼を申し上げたくなり、お忙しいなかご迷惑様とは思いましたが、 せめてメールだけでもと思い、送らせていただきます。

私はヨットは初心者ですが、皆様のご厚意に報いるためにも、私の周りの者からも決 して事故をおこさないよう、教えていただきましたことを活用させて、海とヨットを 楽しみたいと思っています。 本当にありがとうございました。次回の会も楽しみにしています。

矢部



お便り2


てぇ〜とくへ。

こんにちは。
渡辺(♀)です。

講習、お手伝いとも、楽しい1日でした。
ありがとうございました。

佐野さんの話が頭に焼き付けられた、翌日のレースは 遭難日和でありました。 あたくしも、海に半身浴してしまった次第です。 海水浴には、まだ早過ぎました。

またステキな講習、
仕事が都合ついたら参加したいです♪


注)渡辺(♀)さんには会場受付をお願いしました





当日の写真とムービーは 資料  に入れました



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