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第7回 増山 豊 氏


主題: セールダイナモメータ搭載ヨット「風神」を用いたセール流体力の実船計測、他


講師: 増山 豊 氏

金沢工業大学教授

開催日時:1996年11月30日(土曜日) 13:00〜17:00


開催場所: 東京都中央区八丁堀区民館


参加者: 総勢17名




 1995年に行われた第29回アメリカズカップへの日本挑戦艇"Nippon"の技術開発を主な目的として、シップ・アンド・オーシャン財団の支援のもとに「AC技術委員会」が組織されました。「風神」はその研究の一環として建造されたもので、セールに作用する力を直接測定するセールダイナモメータという装置を搭載した全長10.3mの実船です。実際にセーリングしている状態でセール流体力を測定することにより、これまでVPPの中の弱点とされてきたセール力の不確定性を取り除こうとするものです。このような船は過去にMITにおいて建造運用されたことはありますがそれ以外になく、現存する唯一のものです。  実験の主目的は次の2点でした。

1 上り性能の詳細な性能解析と数値計算のバリデーションデータの収集。

2 スピネカーとジェネカーの性能比較と下りVMG性能解析。

 研究会ではこれらの内容についてお話しするとともに、涙なくしては語れない苦労話などを(一杯やりながら?)お話ししたいと思います。また「風神」は現在IMSセールの実験を行っており、この結果についても言及いたします。


<講師の横顔>

昭和47年〜50年:熊沢舟艇研究室にてヨット設計を熊沢時寛氏に師事。 昭和50年〜   :金沢工業大学機械工学科にて流体力学研究の一環としてヨット 研究にいそしむ(?)。現在、セーリングヨット研究会の座長に祭上げられている。 実績:昔、風より速い(風速の1.2倍はでる)水中翼ヨットを作り、イギリスでのセ ーリングスピード競技大会に参加した(その時は風がなかった)。やや昔、海上実船 試験を行うことを念頭に置いた外洋ヨット(全長10.6m)をつくり(大学の研修船と して運用、念為)、セーリングヨットの実船性能を明らかにしてきた。現在の「風神 」はその延長上にある。

得た教訓:ヨットは仕事で乗るもんじゃない。




当日の写真は 資料  に入れました



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